基本情報科目Bサンプル問題：問3　配列操作プログラム徹底解説｜戻り値の計算方法と解答例

次の記述中の 【   】に入れる正しい答えを，解答群の中から選べ。ここで， 配列の要素番号は 1 から始まる。

関数 makeNewArray は，要素数 2 以上の整数型の配列を引数にとり，整数型の配列
を返す関数である。関数 makeNewArray を makeNewArray({3, 2, 1, 6, 5, 4})として
呼び出したとき，戻り値の配列の要素番号 5 の値は 【   】となる。

〔プログラム〕
○整数型の配列: makeNewArray(整数型の配列: in)
整数型の配列: out ← {} // 要素数0の配列
整数型: i, tail
outの末尾 に in[1]の値 を追加する
for (i を 2 から inの要素数 まで 1 ずつ増やす)
tail ← out[outの要素数]
outの末尾 に (tail ＋ in[i]) の結果を追加する
endfor
return out

解答群
ア 5      イ 6      ウ 9      エ 11      オ 12
カ 17    キ 21

 

問題解説

この問題では、プログラムの動作をシミュレーションして、makeNewArray({3, 2, 1, 6, 5, 4})を実行したときに戻り値の配列 out の要素番号 5 の値を求めます。

プログラムの動作

1. 初期状態
   • out は空の配列として初期化される: out ← {}。
   • in は {3, 2, 1, 6, 5, 4}。
2. 最初の処理
   • out の末尾に in[1] の値（3）を追加: out ← {3}。
3. ループ処理
   ループは i = 2 から i = 6 まで実行されます。
   • i = 2
     • tail ← out[outの要素数] → tail = 3（out の末尾）。
     • out の末尾に tail + in[2] を追加: out ← {3, 3 + 2} = {3, 5}。
   • i = 3
     • tail ← out[outの要素数] → tail = 5。
     • out の末尾に tail + in[3] を追加: out ← {3, 5, 5 + 1} = {3, 5, 6}。
   • i = 4
     • tail ← out[outの要素数] → tail = 6。
     • out の末尾に tail + in[4] を追加: out ← {3, 5, 6, 6 + 6} = {3, 5, 6, 12}。
   • i = 5
     • tail ← out[outの要素数] → tail = 12。
     • out の末尾に tail + in[5] を追加: out ← {3, 5, 6, 12, 12 + 5} = {3, 5, 6, 12, 17}。
   • i = 6
     • tail ← out[outの要素数] → tail = 17。
     • out の末尾に tail + in[6] を追加: out ← {3, 5, 6, 12, 17, 17 + 4} = {3, 5, 6, 12, 17, 21}。

戻り値の配列

最終的な配列 out は {3, 5, 6, 12, 17, 21}。

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答え

戻り値の配列の要素番号 5 の値は 17 です。

正解: カ 17